【概要】
研修会では理科学習における「主体的・対話的で深い学び」の具体的な方略を紹介した後、これまでの理科学習における課題、すなわちこれまでの問題解決型理科学習は科学者の科学的探究の論理的・認識論的再構成にすぎないこと、また本来の科学的探究とは言えないことを示した。その課題の解決方法の一つとして本来の科学的探究に近い授業デザインが必要であることを述べた。その後、具体的な実践例としてマイクロスケール実験を活用した水溶液の性質の実験や小学校での「生物と地球環境」の単元及び「てこのはたらき」の単元での授業実践例を紹介した。
☆諫早市教育研究理科部会研修会スライド
【概要】
授業では、露点の観察・測定と結果の共有及び考察を行うことを目指しました。授業日は冬期でもあり、零度以下にならないと露点が観察できない気象条件であったことから、事前に理科教室内の2箇所で湯を沸かし、空調により室温を上げておきました。このことにより、教室内は場所によって室温や露点の温度が異なる結果となり、考察の段階では生徒から様々な意見が出て、活発な議論が展開されました。このように実験室内に異なる実験条件を設定して実験・観察を行わせることは、真に科学的探究を体験させる一つの有力な方略になる可能性を示しました。
☆長崎大学教育学部教育実践研究紀要, 22, pp.255-264; 2023:
【概要】
これまでの実践の成果として得られた授業デザインの方略 ①児童・生徒にとって、できるだけ未知の課題とする。②児童・生徒が自らの力で課題を発見するように図る。③課題解決の過程で他者と自然に議論するように図る。④学習する法則・原理と関係する課題とする。の4つの方略に基づいて化学分野の「化学変化とイオン」の単元におけるダニエル電池の装置を組み立てる材料として素焼きの鉢を与える授業をデザインしたことを報告しました。この授業では、鉢の穴を塞ぐ必要性について班内で自然と議論を始める場合と、塞がないまま電池を製作した班では、電池を長持ちさせることができないことに生徒自身が気が付くことを狙いとしました。
☆日本理科教育学会第72回全国大会(旭川大会)2022発表スライド
☆日本理科教育学会全国大会発表論文集 第20号(2022) 2B09, p293:
「科学探究的アプローチによる理科授業デザイン開発」のウェブサイトを開設しました。また、「先端科学と自然の恵みとを融合した未来志向科学教育プログラムの開発」のウェブサイトをリニューアルしました。
【概要】
コロナ禍において、班活動など集団での活動が制限される中においても、自ら課題を見いだし、自然発生的にかつ主体的に議論を行う科学探究的アプローチと同等の教育効果が期待される個人実験とICT活用によるチャット機能を組み合わせた授業デザイン案について報告した。
☆フォーラムの模様
☆フォーラムの案内
☆フォーラムの研究発表抄録集